クリエイターが使える経費ってなに?もっと使ってもよい経費は?

「クリエイターが知っておくべき経費って何?」

「使っても良い経費って何?」

クリエイターとして活動する人にとって、収入を得るために必要な経費を計上する必要があります。しかし、必要経費とそうでない経費を区別するのは難しく、判断に困るという人も多いです。

そこで今回は、クリエイターが知っておくべき経費の基本や必要経費の判断基準をご紹介します。必要経費に含まれるものや含まれないものなど、節税に役立つ情報をまとめているため、ぜひ参考にしてください。

クリエイターが知っておきたい経費とは?

クリエイターとして活動するのであれば、まずは経費の基礎を覚えておきましょう。ここでは経費の基礎について触れつつ、知っておくべき経費の一覧や計上方法をご紹介します。

経費とは?

経費とは、事業に収入をもたらす可能性のある製品やサービスの制作に直接関係する費用のことです。例えば、Webデザイナーがアート制作に必要なiPadを購入した場合、かかった費用は経費に回せます。

確定申告の際には年間の総収入から経費と控除を差し引き、最終的な所得額を計算します。毎年支払う納税額は所得額に応じて決定するため、年間でかかった経費は正しく把握しておかなくてはいけません。

クリエイターが知っておくべき経費一覧

クリエイターとして活動しているのであれば、以下の費用が経費になることを覚えておきましょう。

  • 制作費
  • 材料費
  • 消耗品費
  • サービス費
  • 外注費
  • 家賃や水道光熱費
  • サービスの下請け費用(Web制作やデザインなど)
  • 請求書作成費
  • 自動車購入費
  • 交通費
  • カフェ代

クリエイターはパソコンやソフトウェアを仕事で使用しますが、仕事に必要なツールや材料にかかった費用は全て経費に該当します。

パソコンやソフトウェア、デザインツール、クラウドストレージなどの購入費や運営費は経費に該当します。また、クライアントとの打ち合わせの際に使った交通費や飲食費、自宅で仕事をする際に必要な光熱費も経費として計上可能です。

ただし、これらの費用は必ずしも全額が経費計上できるわけではなく、細かいルールに則って計上する必要があります。

経費の計上方法とは?

クリエイターが税務申告を行うためには、経費の計上を正確に行う必要があります。事業の規模や複雑さによっては複数の領収書や請求書を記録し、経費に該当するものとそうでないものを仕分けしなくてはいけません。

表計算ソフトで手入力する人もいますが、最近では便利な税務ソフトを活用して経理をクリエイター自身で計上することが多くなってきました。他にも、税理士に依頼して経費を計上するフリーランスクリエイターもいます。

クリエイターが経費計上で悩む理由とは?

クリエイターが経費計上を計算する場合、頭を悩ませることが多いです。理由としては、経費になるかどうかの判断が個人ではなかなか判断できないからです。

個人事業主・フリーランスとして活動するクリエイターは、確定申告を自身で行う必要があります。日々の仕事に追われる中で、経費を気にしながら活動を続けるには実務経験が必要です。

「所得=収入−経費」となり、経費の金額によって毎年支払う税金は変化します。支払う税金を減らすためにも、日々どれくらいの経費を使っているかクリエイターは考えなくてはいけません。

クリエイターが抑えておくべき経費の判断ポイントとは?

経費計上できるかどうかを判断するための基準は、「事業に必要な費用か」と「私的利用をしていないか」の2つです。例えば、仕事で必要な書籍や雑誌、業務で使うための道具や機材は必要経費として計上できます。

一方で、私用で行く旅行や食事代といった生活上の支出は私的利用となるため経費には該当しません。ただし、取材で電車を活用したりカフェでパソコンを使って仕事をする場合、旅行費やカフェ代は経費として計上可能です。

業種や事業内容によって経費にできるかは異なるため、状況に合わせて経費かどうかを判断するようにしましょう。

クリエイターが押さえるべき税金の控除とは?

クリエイターとして活動するのであれば、経費と合わせて控除を押えておきましょう。控除とは、税金や保険料などの支払いにより生じる負担を軽減する制度のことを言います。

控除額が大きいほど税金の額は減るため、クリエイターが税金の申告をする際には、適用できる控除を確認することが大切です。ここでは、クリエイターが受けられる代表的な控除をご紹介します。

基礎控除

基礎控除とはクリエイターが所得税を納める際、所得の一部を非課税とする控除のことです。例えば、年間の所得が480万円以下の場合、年間38万円が非課税となります。

つまり、年収が480万円以下の人は38万円分が所得税の課税対象とならず、納める税金が減るということです。ただし、所得が高くなるほど、基礎控除額は少なくなるため、高所得者ほど効果は薄れてしまいます。

青色申告特別控除

青色申告特別控除とは、個人事業主やフリーランスが青色申告を行う場合に、所得税を減らすための特別な控除のことです。通常の経費控除や基礎控除に加え、特定の条件を満たす場合に受けられます。

具体的には、事業所得が65万円以下であることや個人年金保険の加入等が条件となります。青色申告特別控除を受けることで、所得税の納付額を軽減することが可能です。

社会保険料控除

社会保険料控除とは、納付した保険料の一部を経費として計上できる制度です。控除が適用されると、所得税を節税できます。

社会保険料控除の対象となる社会保険料は、以下の通りです。

  • 国民年金保険料
  • 厚生年金保険料
  • 雇用保険料
  • 健康保険料
  • 介護保険料
  • 国民健康保険料
  • 後期高齢者医療保険料
  • 年金基金の保険料

クリエイターが個人事業主として活動する場合、事業所得に対して健康保険や厚生年金保険の保険料を納めなくてはいけません。そのため、納付した社会保険料に対して、一定の控除が認められます。

クリエイターが経費を上手に管理するための方法

クリエイターとして活動していくなら、経費の管理は重要です。以下に具体的な管理方法をまとめました。

  • 支出内容を明確に把握して経費の管理を徹底する
  • キャッシュレス決済を選択する
  • 領収書を確実に保管する
  • 経費計上用のツールを使う
  • 経費節約の工夫をする

それぞれ詳しく解説します。

支出内容を明確に把握して経費の管理を徹底する

クリエイターは業務の範囲が広いため、経費の管理に手間がかかります。そのため、支出内容を明確に把握して無駄な支出を抑え、必要な支出を明確化しましょう。

例えば、資料代や交通費など支出が多岐にわたる場合は、カテゴリー別に分類して整理すると良いです。細かく振り分けることで、必要経費を漏れなく計上できます。

キャッシュレス決済を選択する

クリエイターが決済を行う際には、クレジットカードや電子マネーなどキャッシュレス決済を選択すると便利です。キャッシュレス決済であれば支払い明細をすぐに取得できるため、記録漏れや紛失のリスクが低くなります。

また、キャッシュレス決済は現金に比べてポイント還元に繋がるのもメリットと言えるでしょう。クリエイターとして独立をするなら、節約もしつつポイントを貯めながら賢く支出を抑えることが大切です。

領収書を確実に保管する

経費を計上するためには、領収書の保管が必要です。食事に行った時や電車で移動した時など、さまざまな部分で領収書は確保できます。

また、紙の領収書をデータ化するなど、保管方法を工夫することで煩雑な保管作業を減らすことも可能です。紙やデータとして残した領収書は紛失しないように、受領後はすぐに保管する癖をつけるようにしましょう。

経費計上用のツールを使う

経費計上用のツールを使用することで、手作業での経費管理に比べて効率的で正確な管理ができます。例えば、クラウド上で経費管理ができるアプリや、スマホで簡単に経費を管理できるツールを活用すると良いでしょう。

ツールを利用すれば日々の支出を素早く入力し、簡単に経費の計上ができます。

経費節約の工夫をする

経費を上手に管理するためにも、経費節約の工夫は重要です。例えば、クリエイターがよく利用するパソコンやデザインソフトなどの備品は、中古品を購入することでコストを抑えることができます。

また、フリマアプリやリサイクルショップで必要な備品を安く手に入れることも可能です。他にも、自分で弁当を作ったり、公共交通機関を利用することでコストを削減できるでしょう。

経費の節約に繋げることができれば、税金に対しても向き合うようになり管理が上手になります。

まとめ

クリエイターとして活動するのであれば、まずは経費の基礎を覚えましょう。経費計上できるかどうかの判断基準を理解しつつ、控除を活用しながら支払う税金を抑えることが大切です。

ぜひ本記事を参考にして、クリエイターに関わる経費を理解してもらえると幸いです。

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